「Buy・Build・Borrow」で人的資本戦略を支える、BBBのプラットフォームへ
まずは貴社の事業内容を簡単に教えてください。
弊社、株式会社ハッカズークは、日本で初めてアルムナイ(退職者)に特化した専門サービス「オフィシャル・アルムナイ」を提供している会社です。企業とアルムナイとのネットワーク構築・運営をシステムとコンサルティングの両面から支援し、即戦力人材の獲得、採用ブランディング、離職率の低減といった人事課題の解決に取り組んでいます。
2024年10月には、アルムナイ領域の弊社と採用領域のレインが経営統合し、ハッカズークグループとして新たなスタートを切りました。これによって、人的資本戦略の核となる「Buy(採用)・Build(育成)・Borrow(内部外部の活用)」の3つを一気通貫で支える”BBBのプラットフォーム”を目指すフェーズに入っています。
弊社が一貫して大切にしているのは、退職を「関係の終わり」ではなく「関係の再定義」として捉える思想です。そのため、サービスの提供にとどまらず、「アルムナイ研究所」を通じた調査・情報発信にも取り組み、東京・大阪の2拠点体制で全国の企業様を支援しています。アルムナイという概念そのものがまだ市場に浸透しきっていない中で、企業と個人の新しい関係性のあり方を社会に提示していくことまでが、弊社の担うべき役割だと考えています。
求められるのは「ビジョンセリング」、市場の文化ごと創る難易度の高い営業職
そのような中、採用面ではどのような悩みがあったのでしょうか?
弊社はこれまで、リファラル、求人媒体、エージェントと、採用手法自体は幅広く活用してきました。私も新卒入社当初から一通りの手法に触れてきていますが、その上で痛感しているのは、弊社のセールス職が単純に「サービスを売る」仕事ではない、という点です。
アルムナイという概念そのものが、まだ市場に完全には浸透していません。つまり、既にあるニーズに商品を当てにいくのではなく、市場の文化を創りながらサービスを提案していく必要がある。いわゆるビジョンセリングが求められますし、人的資本経営に関する専門知識と、高い思考力も欠かせません。率直に申し上げて、難易度の高い職務だと思っています。
だからこそ採用で最も重要になるのが、候補者の方が「バイ・ビルド・ボロー」という人材ポートフォリオ構築の全体像をきちんと理解し、自分の言葉で、熱量を持って説明できるかどうかです。ここの解像度がマッチングの精度をほぼ決めてしまう。以前はアルムナイという概念の浸透が不十分だったこともあり、候補者の共感度を測るスクリーニングが非常に厳しく、そもそも母集団形成そのものが最大の課題でした。組織の拡大と事業の多角化に伴って入り口から選考段階までの状況は緩和されつつありますが、それでも人材の募集と選考には、依然としてハードルがあると認識しています。
「実働で選抜された人材」にアクセスできる、従来チャネルの外側という選択肢
そこで「セールスPit」の導入に至ったわけですね。数あるサービスの中で選ばれた決め手は何でしたか?
最大の決め手は、アクセスできる人材の層が、これまでのチャネルとまったく違うという点でした。完全リファラル経由でフルコミットの営業人材をプールされていると伺い、それは求人媒体やエージェント経由の母集団形成とは、そもそも母集団の性質が別物だと感じたんです。
弊社のように選考基準が特殊で、かつ事業理解の深さが求められる職種の場合、書類と数回の面接だけで見極めるのは、正直かなり難しい。その点セールスPitは、業務委託として実際に稼働していただきながら、実力と相性を実務ベースで確認できます。弊社にとっても候補者の方にとっても、ミスマッチのリスクを大きく下げられる仕組みだと判断しました。
加えて、初期費用とPM費用がかからず、稼働した分の人月単価のみという費用構造も現実的でした。難易度の高いポジションに対して、採用できるかどうか分からないまま固定コストを払い続けるのではなく、まず稼働で成果と相性を見にいける。この考え方は、弊社の採用課題の性質と非常に相性が良いと感じています。
「未開拓の領域にも自ら踏み込む」——固定観念にとらわれない動き方が組織の強みに
実際にご提示いただいた人材の質はいかがでしたか?
現在、業務委託として参画いただいていますが、評価しているのは何よりもそのスタンスです。まだ弊社としても未開拓な領域に対して、臆せず積極的に質問してくださり、その上で「こうしたらもっと良くなるのではないか」という改善策まで提案してくださる。指示を待つのではなく、自ら論点を取りに来てくださる方だと感じています。
弊社は論理的に物事を組み立てるメンバーが多い組織です。それ自体は大きな強みなのですが、裏を返すと、前例のない領域に対して慎重になりやすい側面もあります。そこに、固定観念にとらわれず動ける方が入ってくださったことは、組織にとって非常に重要な意味を持っていると思っています。
スキル面はもちろんですが、こうしたカルチャーとの噛み合わせは、書類や面接だけでは絶対に見えてこない部分です。実務を通じてお互いを知れるからこそ分かる価値だと、あらためて実感しています。
【導入の成果】「朝決めたことに、その日のうちに入る」スピード感に応えられる体制へ
リソースが確保されたことで、組織や事業にどのような変化がありましたか?
現在の営業組織は、IS(インサイドセールス)とFS(フィールドセールス)で役割分担をしていますが、弊社の場合はあえて役割を固定しすぎないようにしています。事業フェーズが動いている以上、きれいに線を引いた瞬間に対応が遅くなってしまうからです。
社内には「朝決めたことに入る」という文化があります。その日の朝に方針が決まったら、その日のうちに動き出す。かなりのスピード感ですが、これが弊社の競争力の源泉でもあります。だからこそ参画いただく方には、決められた業務範囲をこなす以上に、状況に応じて柔軟に動ける力が求められます。
その意味で、業務委託という形でありながら常駐でフルコミットいただける体制は、弊社の働き方と非常に噛み合っています。スポット稼働やフルリモート前提の副業人材では、この意思決定の速さと熱量には正直ついてきていただくのが難しい。同じ場所で、同じ温度感で動けるメンバーが増えたことは、組織として大きな前進だと感じています。
業務委託を「相互のリスクを下げる期間」と捉える、新しい採用の考え方
最後に、今後の展望についてお聞かせください。
CockPit Salesさんからは、業務委託から正規雇用への移行は、企業側にとっても人材側にとっても双方のリスクを低減できる有効な手段だ、というご提案をいただいています。これは、弊社の採用課題を踏まえると非常に納得感のある考え方でした。
弊社の場合、事業理解の深さとカルチャーフィットが採用の成否を分けます。逆に言えば、既に現場に溶け込んでいるメンバーであれば、受け入れ体制はもう整っているということです。実際に一緒に働き、事業への理解と熱量を確認できている方であれば、正社員登用は十分に検討可能だと考えています。
難易度の高いポジションほど、「入社してみないと分からない」という不確実性が採用の最大の障壁になります。その不確実性を、実務を通じて事前に解消できる。弊社にとってセールスPitは、単なるリソース調達の手段ではなく、採用の入り口そのものを設計し直す選択肢になっていると感じています。